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    フリーランスのメンタル不調はどこに相談する?公的な窓口の違いと注文者の配慮を解説

    監修・編集責任者:牛尾 昭昌(株式会社LASSIC 執行役員)

    「フリーランスのメンタル」を示す図です。心の悩み/仕事のトラブルを並べています。強調しているのは心の悩みです。話せる窓口と添えています。

    📘 この記事でわかること

    • 個人事業者等と注文者等のそれぞれに自主的な取組を促す、厚生労働省の健康管理ガイドラインの考え方
    • こころの耳電話相談の電話番号と時間帯、非通知では受けない条件と、相談できる悩みの範囲
    • 病名の判断や治療方法の提示は対象外であることと、仕事のトラブルは別の窓口に分かれること

    夜まで一人で作業を続けた週の終わり、画面を閉じても気持ちが切り替わらず、誰に話せばよいのか分からないことがあります。フリーランスのメンタル不調は、話す相手が最初から決まっていないぶん、一人で抱え込みやすくなります。ただ、公的な窓口は用意されています。一人で働いていても、話せる窓口はあります。

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    1. メンタル不調を一人で抱えないための前提

    案件を一人で受けていると、気持ちが重くなった日にも、話す相手は自分で探すことになります。相談先を調べる余力が残っていない日ほど、窓口の存在そのものが目に入りません。

    そこで手がかりになるのが、厚生労働省の資料です。個人事業者等の過重労働、メンタルヘルス、健康確保等の対策をもとに、健康管理ガイドラインが2024年5月に策定されています1。

    では、このガイドラインは誰に何を求めているのでしょうか。次の節で、2つの立場に分けて見ていきます。

    2. 個人事業者等の健康管理ガイドラインの考え方

    ガイドラインが作られた目的

    厚生労働省は、個人事業者等の安全衛生対策のページで、ガイドラインの目的を示しています。個人事業者等が自身で行う事項と、仕事を注文する注文者等が行う事項や配慮する事項を周知することです1。

    ここで注目したいのは、働く本人だけに負担を寄せていない点です。体調や心の状態を整える責任を、案件を受ける側だけに置いてはいません。仕事を注文する側にも、配慮する事項があるという整理になっています。

    義務ではなく、自主的な取組を促すもの

    ガイドラインは、それぞれの立場での自主的な取組の実施を促すものです1。法律上の義務を課す文書ではなく、取組の方向を示すものとして読むのが資料の趣旨に合います。

    なお、ガイドラインの具体的な中身は、今回参照した資料のページには載っていません。この記事でも、取組の細かな項目には踏み込みません。扱うのは、立場が2つに分かれているという考え方と、その先にある相談窓口です。

    図1:健康管理ガイドラインが想定する2つの立場
    健康管理ガイドラインが想定する2つの立場 立場ごとに進める取組 自身で行う事項 個人事業者等の立場 自主的な取組 注文者等が配慮する事項 仕事を注文する立場 自主的な取組

    出典:厚生労働省「個人事業者等の安全衛生対策について」をもとに作成

    3. こころの耳電話相談の窓口と時間

    電話番号・時間帯・発信の条件

    厚生労働省の働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」では、働く人の「こころの耳電話相談」を実施しています。電話番号は0120-565-455です2。時間は平日が17時から22時、土曜日と日曜日が10時から16時です。

    祝日、振替休日、年末年始は含まれません。日中に作業をしているフリーランスでも、平日は夕方以降、週末は昼間にかけられる設計です。電話の前に確かめたい条件を、次の表に並べます。

    項目内容注意点
    窓口こころの耳電話相談(0120-565-455)働く人のメンタルヘルス・ポータルサイト「こころの耳」で実施
    平日の時間月曜日から金曜日の17時から22時祝日・振替休日・年末年始は除く
    土日の時間土曜日・日曜日の10時から16時祝日・振替休日・年末年始は除く
    発信発信者番号を通知してかける2026年1月から、非通知の電話は受けない

    非通知では受けてもらえない

    見落としたくないのは、発信者番号の扱いです。2026年1月から、発信者番号を非通知とする電話は受けないことになりました2。非通知設定のままかけると、つながらない場合があります。

    名前や案件の話をする前に番号を知られることに抵抗を感じる人もいるでしょう。それでも、相談を受けてもらうには番号の通知が前提になります。かける前に、携帯電話の設定で非通知になっていないかを確かめておくと、つながらない原因を一つ減らせます。

    4. 相談できる悩みと、対応しない内容

    相談の対象になる悩みの範囲

    こころの耳電話相談で受け付けているのは、メンタルヘルスの不調に関する悩みです。具体的には、こころの悩み、人間関係の悩み、仕事の悩み、過重労働などによる心の健康への影響が挙げられています2。

    一方で、病名を判断することや、治療方法を示すことのような医療行為にあたる内容には対応していません2。両者の線引きを、次の表で見比べます。

    区分内容資料での扱い
    相談できる例こころの悩みメンタルヘルスの不調に関する悩み
    相談できる例人間関係の悩みメンタルヘルスの不調に関する悩み
    相談できる例仕事の悩みメンタルヘルスの不調に関する悩み
    相談できる例過重労働などによる心の健康への影響メンタルヘルスの不調に関する悩み
    対応しない例病名を判断すること医療行為にあたる内容
    対応しない例治療方法を示すこと医療行為にあたる内容

    電話相談と医療機関の役割の違い

    電話相談は、悩みを言葉にして聞いてもらう窓口です。病名の判断や治療の話は、医療行為にあたる内容として対象から外れています2。つらさが続くときは、医療機関に相談する選択肢もあります。

    役割が違うと分かっていれば、「病気かどうかを知りたい」という電話をかけて肩透かしを受けることもありません。気持ちを聞いてもらいたいときは電話相談、医療の判断が必要なときは医療機関と、使い分けられます。

    では、悩みの原因が契約や仕事の進め方にあるときは、どこに話せばよいのでしょうか。

    5. 仕事のトラブルが原因のときの窓口

    契約上・仕事上のトラブルは別の窓口

    気持ちの重さの元が、報酬の支払いや契約内容といった仕事上のトラブルにあることもあります。その場合の相談先として、厚生労働省のこころの耳のフリーランスの方のメンタルヘルスケアのページは、「フリーランス・トラブル110番」を紹介しています。契約上・仕事上のトラブルについて、弁護士に無料で相談できる窓口です3。

    電話相談が受け付けているのは、メンタルヘルスの不調に関する悩みです2。契約の中身をどう読むかといった話は、弁護士に相談できる窓口のほうが向いています。気持ちの相談と、仕事のトラブルの相談を分けて、連絡先を決めます。

    悩みの種類による窓口の分かれ方

    心の悩みはこころの耳電話相談、契約上・仕事上のトラブルはフリーランス・トラブル110番、と窓口が分かれています。両方に当てはまるときは、どちらにも相談できます。

    図2:悩みの原因ごとに向かう窓口
    悩みの原因ごとに向かう窓口 心の悩み 契約・仕事のトラブル こころの耳電話相談 こころ・人間関係・仕事の悩み フリーランス・トラブル110番 弁護士に無料で相談

    出典:厚生労働省「こころの耳」の各ページをもとに作成

    相談先を決めたら、次は仕事相手との間でできる備えです。

    6. 注文者との間で話し合っておく項目

    注文者等にも配慮の事項がある

    相談窓口とは別に、日々の仕事の進め方で整えておけることもあります。健康管理ガイドラインは、仕事を注文する注文者等が行う事項や配慮する事項も周知するものです1。働く側だけが調整を引き受ける前提には立っていません。

    ただし、ガイドラインは自主的な取組を促す文書です1。注文者に何かを求める根拠として使うというより、話し合いを始める共通の足場として読むのが資料の趣旨に近いでしょう。

    稼働と連絡の取り決め

    話し合う項目は、稼働の進め方と、連絡の取り方に絞ると整理しやすくなります。たとえば、連絡を取り合う時間帯を、案件の開始前に共有しておきます。

    取り決めは、案件ごとの条件によって変わります。契約の前後に、クライアントと協議して決めておく項目です。

    図3:注文者と話し合っておく3つの項目
    注文者と話し合っておく3つの項目 稼働の進め方 時間帯や量 連絡の取り方 手段や頻度 配慮事項 注文者等が配慮する事項

    図の作成:Remogu編集部。ガイドラインの趣旨をもとに話し合う項目を整理したもので、統計データではありません

    7. 相談先を選ぶ順番

    悩みの内容から窓口を選ぶ

    窓口は3つの問いで選べます。何に困っているのか、相談したい時間帯はいつか、医療機関が必要な内容かどうかです。これまでの内容を、悩みごとの窓口の対応として次の表に並べます。

    困っていること向かう窓口資料での位置づけ
    こころ・人間関係・仕事の悩みこころの耳電話相談メンタルヘルスの不調に関する悩みを相談できる
    契約上・仕事上のトラブルフリーランス・トラブル110番弁護士に無料で相談できる
    病名の判断や治療方法医療機関電話相談は医療行為にあたる内容に対応しない

    電話の時間帯を合わせる

    電話相談は、平日が17時から22時、土曜日と日曜日が10時から16時です2。非通知の電話は受け付けない点2も、かける前に思い出しておきたい条件です。

    図4:相談先を選ぶ3つの問い
    相談先を選ぶ3つの問い 1 何に困っているか 心の悩みか仕事のトラブルか 2 相談の時間帯 平日17時〜22時・土日10時〜16時 3 医療機関が必要か 病名の判断・治療方法は医療機関

    出典:厚生労働省「こころの耳」の各ページをもとに作成

    夜の画面の前で、次に取る一歩

    週の終わりに画面を閉じても気持ちが切り替わらないとき、話す相手を探す必要はありません。窓口はすでに用意されています。心の悩みなら電話相談、仕事のトラブルなら弁護士に無料で相談できる窓口です。一人で働いていても、話せる窓口はあります。

    気持ちに余白を残して働くには、案件を選ぶ段階も大切です。Remogu(株式会社LASSIC運営)は、案件の90%以上がフルリモート可能です4。まず登録して、自分の稼働や連絡の条件に合う案件があるかを確かめてみてください。

    8. よくある質問

    フリーランスでもこころの耳電話相談を使えますか

    こころの耳は、働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトで、電話相談もその一つです2。同じこころの耳には、フリーランスの方のメンタルヘルスケアを扱うページもあります3。利用の条件は、窓口の案内で確かめてからかけます。

    電話相談で病気かどうかを判断してもらえますか

    病名の判断や治療方法の提示など、医療行為にあたる内容の相談には対応していません2。医療の判断が必要なときは、医療機関に相談します。

    仕事のトラブルで気持ちが落ち込むときはどこに相談しますか

    契約上・仕事上のトラブルが原因なら、弁護士に無料で相談できるフリーランス・トラブル110番があります3。気持ちの面の悩みは、こころの耳電話相談で聞いてもらえます2。

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    ※公開中の案件数は時期によって変わります。記事中の案件の傾向は執筆時点のものです。

    出典・参考情報

    *1 厚生労働省「個人事業者等の安全衛生対策について」(2025年・2026年10月確認)
    *2 こころの耳「こころの耳電話相談」(2026年・2026年10月確認)
    *3 厚生労働省「フリーランスの方のメンタルヘルスケア」(2024年・2026年10月確認)
    *4 Remogu(株式会社LASSIC運営)公開情報:扱う案件の90%以上がフルリモート可能